野球人生の幅を広げたい。JAPAN WINTER LEAGUE代表・鷲崎一誠氏インタビュー。vol.1 | STANCE スタンス

野球人生の幅を広げたい。JAPAN WINTER LEAGUE代表・鷲崎一誠氏インタビュー。vol.1

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2016年からMLB(メージャーリーグ)全30球団のオフィシャルソックスサプライヤーとなった”STANCE”。国内でも読売ジャイアンツのほか、2022年からスタートしたJAPAN WINTER LEAGUE(以下JWL)のサポートを務めるなど、野球業界を選手の足元から支えている。

中でもJWL は沖縄県を舞台に11月23日から第3回目となるリーグが開幕される。そこで代表を務める鷲崎一誠氏に、このリーグ発足に込めた思いをインタビューしてきた。(第1回/全2回)

鷲崎一誠
JAPAN WINTER LEAGUE代表
@japanwinterleague

ウィンターリーグが担う役割とは?

名前の通り、野球のオフシーズンである冬の期間に行われるリーグであるウィンターリーグ。日本ではまだ聞き馴染みのない方も多いが、実は世界では活発に行われている。特にカリフォルニアやラテンアメリカ、オーストラリア、台湾などのリーグは野球好きからはよく知られ、日本からの参加者も多いそう。

ウィンターリーグは球団トライアウトの場として、様々な立場の野球人がプロを目指す場としての役割が大きい。「JWLも参加費を払えば誰でも参加でき、甲子園や大学野球で出場できなかった選手のほか、社会人や独立チームの選手なども参加し、これまで日の目を見る機会を逃してきた選手にスポットが当たる場となっています。」

「一流の環境、スタッフ陣営でサポート」

「JWLはサポート陣に一流のスタッフを揃え、技術指導などプレイヤーとしてレベルアップできる環境を整えています。参加自由の講座も10講座ほど設け教育にも力を入れていますが、それだけでなく、積み上げたものを100%発揮してもらえるように、宿泊場所も一流のホテルを用意しています。」

「オフシーズン中ということもありプロの選手も参加していて、開催するごとに全体のレベル感も上がっています。4チームに分かれレベル別に試合を行いますが、参加した選手同士が自然と刺激を受けられる環境。分け隔てなくいろいろな人が交わるので、それもプロリーグとはまた違う刺激になるはず。」

「プレイヤーとして区切りをつける場になった」

JWLは教育リーグとしての役割も担っていると話す鷲崎さん。そもそも、どうして発足するに至ったのか、自身の経験が背景にあるそう。「小学生から野球を始めたのですが、進学した慶應大学の野球部で試合に出られず。そのため、最後の試合という意味で自分もカリフォルニアのリーグに参加しました。

「もともとプロ野球の選手になれると思ってはいませんでした。でも長年続けてきた野球は、自分の人生そのもの。試合に参加できなかったことで、これまでの集大成を発揮できる場がなくなってしまった。そのことがずっと燻っていて。ウィンターリーグに参加したことで、プレイヤーとしての踏ん切りがつきました。」

「広い意味で、野球人生を送るための学校です」

そんな経験を元に作られたJWLは、プロ人生の足がかりだけでなく「プレイヤー人生の決着をつける場」としても使ってほしいと考えているそう。しかしそれは野球を終わらせる意味ではなく、別の角度から野球に関わっていくための準備として考えているとか。

「(先述の)参加自由型の講義ではキャリア指導も行ない、これまで培ってきた野球経験を活かしていかにこの先の人生を送るか、をサポートするのが目標。以前、JWLに参加してくれたコーチは台湾のチームからコーチとしてスカウトされました。そして所属チームは台湾リーグで優勝したそうです!」

「野球を辞めるのではなく、野球にどう関わっていくのか」

試合を行えばバックヤードで活躍する人にも光が当たるし、様々なご縁が繋がると実感していると話す鷲崎さん。「これまで参加した人たちは、全員大満足して帰っていきます。中には笑顔で『野球やめます!』と、次の目標に向かう踏ん切りを付けた人もいました。」

「今は元プロや社会人、実業団チームの参加者が多いですが、今後は甲子園に出場できなかった高校生3年生や大学4年生にももっと参加してもらいたいと思っています。プロを目指すだけが野球人生じゃないと、このJWLを通して明るい目標を持ってもらいたいですね。」

photo:Yuji Sato
interview&text:Shiyori Kawamura

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